毎月のシステム利用料をかけずに予約を受け付けられる「Googleフォーム」などの無料ツール。コスト面でのメリットは非常に大きいですが、実は**「予約をするお客様の立場(ユーザー目線)」**に立ったとき、思わぬ不便さやストレスを与えてしまっていることがあります。
「フォームを設置したのに、なかなか予約まで繋がらない」
「途中で離脱されている気がする」
そう感じたときは、お客様側の体験(CX)にデメリットが潜んでいるかもしれません。
この記事では、お客様目線で感じる「Google予約」の意外なデメリットと、その違和感を減らしてお客さまに気持ちよく予約してもらうための工夫を整理しました。
お客様目線で感じる「Google予約」5つのデメリット
1. その場で即時確定しない(タイムラグの不安)
市販の予約システムであれば、空き枠を選んでボタンを押した瞬間に「予約完了」となります。しかし、Googleフォームをベースにした運用では「お店からの返信待ち(仮予約)」になることが多くなります。
「本当に予約できたのかな?」「いつ連絡が来るんだろう」という数時間〜1日のタイムラグは、すぐ予定を確定させたいお客様にとって小さなストレスになります。
2. ログインやGoogleアカウントを求められることがある
設定によっては、フォームを開いた際にお客様へ「Googleアカウントへのログイン」を求めてしまうケースがあります。日頃Googleを使わない方や、個人のGoogleアカウントを店側に知られたくないと感じるお客様にとっては、心理的なハードル(離脱の要因)になってしまいます。
3. スマホ画面での「確認作業」が少し手間になる
Googleフォームは非常にシンプルなデザインのため、スマホで入力している最中に「自分がどのメニューを選んだか」「注意事項は何だったか」をさかのぼって確認しづらい構造になっています。長文のフォームになると、途中で離脱されやすくなります。
4. キャンセルや日時変更を「お客様自身」で行えない
専用システムであれば「マイページ」や「キャンセル用URL」からお客様自身でサッと変更ができますが、Googleフォームではそれができません。変更のたびに「メールや電話でお店に連絡を入れる」という手間が発生するため、気まずさを感じさせてしまうことがあります。
5. 「機械的なおざなり感」を感じさせてしまう
無機質なデフォルトデザインのまま送信されると、「本当に届いているのかな」「ちゃんとしたお店なのかな」という一瞬の不安を与えてしまうことがあります。丁寧なおもてなしを大切にしているお店ほど、このギャップはもったいないポイントです。
お客様のストレスをなくす「3つの思いやり設計」
これらのデメリットは、システムを買い替えなくても「少しの配慮と設計」で十分にカバーすることができます。
① 「返信の目安時間」を事前に明記しておく
仮予約制にする場合は、フォームの冒頭と完了画面に「通常○時間以内(または本日中)に確定メールをお送りします」と具体的に書いておきます。終わりが見えるだけで、お客様の「届いたかな?」という不安は解消されます。
② フォームの「ログイン必須」の設定を外しておく
設定画面で「回答を1回に制限する」や「ファイルのアップロード」を有効にすると、お客様にログインが強制されます。特別な理由がない限りは設定をオフにしておき、誰でもワンタップで入力できるようにしておきます。
③ 「キャンセルや変更のご連絡方法」を自動返信に書いておく
GAS(Google Apps Script)を使って送信する自動返信メールの中に、「ご都合が悪くなった場合や日時の変更は、このメールにそのままご返信いただくか、LINE(リンク)よりお気軽にお知らせください」と一言添えておきます。連絡の抜け道を提示しておくことで、無断キャンセル(ノーショウ)の予防にも繋がります。
まとめ:お客様の手間をひとつ減らす工夫を
店舗側の「固定費を浮かせたい」という都合だけでツールを選ぶと、知らず知らずのうちにお客さまへ負担をかけてしまうことがあります。
しかし、「どんなところで迷うかな?」「どう伝えれば安心してもらえるかな?」というお客様視点に立った思いやりをフォームや案内に込めておけば、無料のGoogleツールであっても、大手システム以上に温かく誠実な予約体験をつくることができます。
自店の予約窓口を一度「いちお客様」として入力してみて、気になるところがないかチェックしてみてはいかがでしょうか。